そうやって可笑しそうにはにかむ東都が、たまらなく好きだ。



いつも素直で直球な態度と甘い言葉。



その裏に隠れた不安とか寂しさを、一つたりとも取りこぼしたくない。



「…ね、先輩?」



「な、なに…?」



「凛子先輩は俺のものっていうシルシ、付けてもいい?」



印…って?



「ど、どういう意味──っ…!!」



聞き返そうとした瞬間、唇を奪われた。



下からすくい上げるような優しいキス。



…かと思えば今度は何度も角度を変えて、ただひたすらにキスの雨が降り注ぐ。



東都の香水の香りも相まって、あまりの甘さに溺れてしまいそう。



「んっ…あ、ずま…っ、…っ!?」



頭がぼうっとして何も考えられずにいると、東都の細くて長い指で私の鎖骨をツーっとなぞられた。



「ふ…先輩、ビクッてしたね。…かーわい」



「っ!?…なに、して…っ」



気づけばシャツのボタンが1つ2つと外されていて、東都はもう3つ目のボタンに指をかけた。



「…っや、見えちゃうっ…」



なんで、こんなことするの…っ?



羞恥心が限界に達し、涙がにじむ。