【短編】琉架くんは幼馴染を甘やかしたい







「別に…森くんは、頭のごみをとってくれただけだよ」


「でも…触らせた」





余計不機嫌顔。
はぁ? …状況説明したよね?





「だから、森くんは善意で…」


「自分でとればよかったじゃん。森が触る意味」


「いやっ、だからぁ……!」





分かってくれない琉架くんに泣きそうになっていると。
だんだん近づいてくる顔、避けれなくて…。




ーーちゅ。





あ。
…え?





「な、……なっ…!!」





ありえない、ありえない…!
あたしのファーストキス…っ
弟みたいなコイツに、あっさり奪われた…。





「顔真っ赤で可愛い、星花」


「…な、なにしてんの、琉架くん」


「なにって、キス?」





そんな簡単に言わないでよ…!!
あたし、本当に心臓破裂しそうなくらい痛くて…。





「いいじゃん。好き同士なんだし」


「いや、よくなっ……え?」





ちょっと待ってよ。
”好き同士”? …琉架くんは確かにそういったよね?