わたしの声が届いて、返事をしてこちらに来てくれる。
「お呼びになりましたか?」
「今日の夕食はわたしが作る! だから浬恩は休んでて?」
たまには浬恩に楽させてあげたい。
それから、力になりたいから。
「詩架さまが……! ですが、危ないのでそれは許可できません。せめて旦那さまがいるときになさってください」
またパパのこと気にして……!
「どうして? わたしのそばには浬恩がいるじゃん」
わたしの気持ちはもう浬恩に届いてるんだ。
それならもう隠すことないよね。
好きな気持ちを伝えちゃえ……!
「……わかりました。心配なのでそばで見守らせてください」
どこまでも優しい浬恩。
こんなに大切にしてくれてるのに、わたしは恋愛対象外?
わたしをドキドキさせてるのは浬恩のほうだよ……。