無脊椎動物図鑑
世界最強の猛毒クラゲ

名  前: オーストラリアウンバチクラゲ。キロネックス。
生息場所: インド洋南部からオーストラリア西方近海に生息。
大 き さ: キロネックスの傘高は       30~50cm、最大15本ある触手は最長で5mにもなる。
そ の 他: 「殺人クラゲ」、「 Sea Wasp(海のスズメ蜂)」と呼ばれている。
☆生態
一般的にクラゲといえば波や風に身を任せて海中を漂っている姿が想像されますが、キロネックスは秒速1.5mという速さで海中を進みます。また、傘の四方にはそれぞれ6つずつ、計24の眼点とよばれる視覚器官があり、これを使って餌を狩っています。
キロネックスが餌とするのは小魚や甲殻類の生き物で、見つけると長く猛毒のある触手を伸ばして捕食します。
☆猛毒すぎるキロネックスの毒
キロネックスはラテン語で「人殺しの手」を意味します。キロネックスはその名の通り、自身の持つ毒で人々を殺めてきました。その被害数は非常に多く、1954年以降のキロネックスによる被害者は5,500人を超えているという説もあるほどです。
☆血清が意味ない?
キロネックスの毒は人間に対しても非常に有毒で、刺された途端に堪え難い激痛が走り、刺された箇所が壊死をはじめ、呼吸困難や心肺停止になるそうです。
キロネックスの猛毒に対しては血清の開発が成功しています。しかしそれでも亡くなる人が多く出ているのは、キロネックスの毒が非常に即効性の高い毒のためです。最短では刺されてから3分ほどで亡くなったひともいるという記録もあるそうです。数分で死に至ることもあるキロネックスの猛毒に対しては血清があっても間に合わないことも多いそうです。
☆天敵はウミガメ
猛毒を持つキロネックスは天敵のいない生き物のように感じますが、実は天敵がいます。それがウミガメです。ウミガメにはキロネックスの猛毒が効果がなく、キロネックスは捕食されてしまいます。
☆魅力について
きれいなクラゲなのに、猛毒をもつというところにそそられました。
まさに海の中のきれいな悪魔!