嘘つき運命ごっこ

不安になって、そっと隣の顔を見ると、耳が赤くなっていた。


……え、乙女な反応。


「はー……、芙結がかっこいい。すき……」


まさか、褒められているのだろうか。


うーん、と無言で考え、前方を向く。

ちょっと、私にもその赤いの、……うつるかも。


当然のように通学路を歩こうとする瑞貴に、ハッと気づいた。


「あっ、ごめん、今日はスーパーに寄ろうと思ってたんだ」


直子さんがいないから、私が夕飯を作らなくちゃ。

朝に冷蔵庫を見た時には、そんなに食材は入っていなかった。


「え?じゃあ、引き返そっか」

「いいよ、瑞貴は先に帰って。すぐそこだし、私は走れば……」

「ダメダメ。俺から、芙結との時間を奪っちゃ。ね」


その可愛い笑顔に戸惑いながらも、私も微笑を返した。