嘘つき運命ごっこ

「そんなにいつも一緒にいるのに、付き合ってるわけじゃないの?」


リサが私の腕に抱きつき、上目づかいを見せる。


「何言ってんの、リサ。私たち、幼なじみだよ」


この手の質問は、一体何回目だろう。

100回……は、辛うじていっていないとは思う。

男女ふたりが一緒にいるだけで、すぐにこんなことを言われてしまう。

男女の友情っていうのも、あると思うんだけどな。


苦笑いでリサに否定をすると、


「そうそう。それに、俺は芙結にとっくの昔にフラれてるからさ」


瑞貴が明るく笑って、キッパリと打ち消した。

その返答に、リサよりも私の方が驚く。

なんだ……。
あんなに毎日「好き」って言ってくれているのに、そんな感じなんだ。

そっか……。