放課後になって、かばんに荷物を詰めて帰り支度をする。

今までにないくらいにドキドキと胸を叩いてくる心臓の音に、負けてしまいそう。


うつむいて、何度もスーハーと深呼吸をして、心を落ち着かせようとすると、目の前がフッと陰って、顔を上げて噴き出しそうになってしまった。


「芙結、どの教室でやるの?どんな手伝い?」


すっかり支度を終えた瑞貴が、そこにいた。

しかも、案の定勘違いをしていた。