嘘つき運命ごっこ

小学生の頃にママが家を出て、誰にも料理を教わらないまま、家事全般を私がやることになって……。

今では少しマシになったとは思うけど、最初の頃に作った味噌汁はとても食べられたものじゃなかった。

それでも、パパは笑って完食してくれたけど。


「あ、それじゃあ、私は洗濯でも……」


ふたりきりだった生活が、人数が増えて倍になった。
だから、洗濯物もたまっているはず。

いつもなら夜に一気に済ませるところだけど、夕飯の準備がない分、今やってしまおう。

そう思い、お風呂場に向かおうとすると、


「芙結ちゃん、洗濯ももう終わらせているから、大丈夫」


直子さんがわざわざキッチンから追いかけてきた。


「今までひとりで全部やりとげてきて、大変だったでしょう?これからは、ゆっくり休んでね」

「は……、はい」