嘘つき運命ごっこ

「あのね、瑞貴、私……」

「あ、いいよ、返事とか。その代わり、俺は芙結を好きだって思うたびに、言い続けるから」


ニコニコと裏表のない笑顔に、私もつられて口角を上げる。


「ありがとう」


そんな会話をしているうちに、自宅に着いた。

瑞貴の家は、うちから五分ほど進んだ場所にある。


「芙結、また明日」

「うん、じゃあね」


玄関先で瑞貴に軽く手を挙げて、中に入る。


今日の夕飯は何にしよう。

冷蔵庫に、食材何が入ってたっけ。

足りないようなら、制服を着替えてから買い物に……。


「あら、芙結ちゃん、おかえりなさい」

「え?」


当然、自分ひとりだけしかいないと思って、何も言わずに家に入ったから、迎え入れる女性の声に思わず顔を上げた。

そうだ、昨日から、パパとのふたり暮らしじゃなくなったんだっけ。