嘘つき運命ごっこ

瑞貴の言葉に、何かを返そうと口を開く。


「梨沙子も、芙結ちゃんだけがいれば、それでいいなぁ」


だけど、リサの甘えるような可愛らしい声に遮られて、その機会を失った。


「リサは本当に可愛い」


小柄で撫でやすい位置にある頭に触れる。

髪の毛がふわふわ。

見上げてくる瞳は黒目がちで、クリッと大きい。

おまけに、素直。

可愛い、本当に……。


上級生がわざわざ見に来ちゃうのも、うなずける。

私も、リサみたいな女の子だったら……。


「芙結ー!あ、いたいた!」


教室の扉から名前を呼ぶ声が聞こえて、目を向けると、そこには隣のクラスの友達がいた。


「ユナちゃん、どうしたの?」

「あのね、上野くんと付き合えることになったよ!」

「本当?おめでとう!」

「芙結のおかげだよ~」

「私は特に何も……」


恋愛相談をされて、相手を見たら赤い糸が繋がっている人だったから、「絶対に成功するよ」って言っただけなんだけど。


しばらく話して、幸せいっぱいの彼女を見送り、私まで嬉しくなる。

やっぱり、赤い糸は運命の証拠なんだ。


「芙結ちゃん、本当にすごいよね。芙結ちゃんに恋愛相談すると、皆叶っちゃうんだもんね」


それを見て、リサは関心するようにため息を漏らした。