運命の人だから、惹かれあっている……なんて、それは図々しいかもしれないけど。


そして、ふと気づいた。

若菜は、杉尾先輩のことが好き。

それなら、杉尾先輩は……?


メニューを選んで、店員さんに伝える。

その後に、再びこっそりと盗み見た若菜たちは、相変わらず笑顔だった。

赤い糸に偶然指が触れるたび、若菜の笑顔が、心なしか悲しそうに見えた。