嘘つき運命ごっこ

学さんについていくので精一杯で、前を見ていなかった。

すれ違った人とぶつかって、足元がよろめいた。


「ひゃっ、ご、ごめんなさい」

「あ、こちらこそ」


そのやりとりで気がついたのか、数歩先を歩いていた学さんが、引き返した。


「大丈夫か?」

「はい、ちょっとぶつかっちゃいました」

「悪い、歩くの速かったな」

「いえ、私が遅いだけなんで」