嘘つき運命ごっこ

「忙しいんだったら、別にいいんだけど……」


この状態で放置されるのがキツくて、今度は私がうつむく番。

忙しくなかったとしても、私と一緒に出かけるのが嫌だという可能性もある。

だけど、そうだったとしても本音で答えずに、私を傷つけない社交辞令を使ってくれると信じている。

……多分。


「忙しくない」


ポツリと、ひとりごとのように落とされて、聞き逃してしまうところだった。

顔を上げると、何を考えているのか分からない表情と、目が合った。

まだ、少し驚いているようにも見える。


「忙しくない……から」


また、ひとりごとのように口を動かして、


「一緒に出かける?」


学さんは、唇の端を上げた。