嘘つき運命ごっこ

直子さんが指折り数えて、そのたびに自分の顔色が悪くなっていくのが分かった。


どうやら、「顔がいいっていいな~。うらやましいな~」なんて、次元の話ではないらしい。

最初に私に冷たかったのも、どうせまたすぐに家族じゃなくなるからという理由だけじゃなくて……。


運命の人だなんて、言ってしまったから?


女性関係で散々な思いをしてきた学さんが、初対面の女にこんなことを言われて、嬉しいはずがない。

しかも私は、同じ家に住むことになるわけで。


それは、冷たくしたくなるよね……。

ていうか、私バカ!!

赤い糸なんて、他の人には見えないんだから、口に出しちゃいけなかったのに。


取り戻せないことだとはいえ、過去の自分の行動を猛烈に反省して、頭を抱える。


「あら、やだ、芙結ちゃん大丈夫?やっぱり具合が……」


直子さんが、隣から手を伸ばす。

階段から、降りてくる足音も聞こえてきた。