嘘つき運命ごっこ

ぱちくりと丸い目になった学さんが、私を見る。

普通ならマヌケに見えそうな表情でも整っているなんて、イケメンって得だな。


「わざわざそれ言うために追いかけてきたの?」

「あ、は、はい……」


あれ?もしかして、引かれてる?

何その執念、怖い。みたいな?


不安になって、無意識に右足を退く。

すると、クスッと笑った学さんは、私の顔に手を伸ばした。

唇の端に、綺麗な親指が触れて、ピクッと肩が跳ねた。


「付いてる」


慌てて追いかけたせいで、朝ごはんが……!

かあっと熱くなる頬に手を当てる。

それを見て、学さんは微笑みながら玄関の扉を開けた。


「いってきます」


……やっぱり、なんか違う。

学さんも、……私も。