『おはよう』と飛び交う先生や生徒達の声、朝練で活発に動く運動部員達の声や音、誰も居ない廊下から耳を澄ませは聴こえてきた。
その声や音に混じり、心地の良い迫力のある音色まで僕の耳に聴こえてくる。
この音色、何の楽器だろう。
トランペット?
通りがかった音楽室で、
僕は演奏する女性に目が釘付けになり、
彼女が織りなすメロディを聴き入っていた。
すると、
彼女は固まった背筋を伸ばし、
後ろをゆっくりと振り返ると、
僕と目と目が合い驚いた。
トランペットを吹いていたのは同じクラスメイトの森本さんではないか。
いつもはポニーテールでくくっているのに、今日は長い髪をくくらず下ろしている。
それは、気づけないわけだわ。
「んゔーー、え!ちょ、何で一ノ瀬くんが?!」
「あ!いや、その……ついつい聴き入っちゃって」
この前、変な空気になってしまったのもあるし、僕がここに立っているのに違和感を覚えた。
めちゃくちゃ気まずいんですけど。
「そう……」
僕は後ろに一歩引いて、
帰ろうとするが、
足より口が先に動いてしまった。
「毎日、ここで練習してんの?」
「ううん、今日はたまたま。演奏会近いから練習してるだけ」
「……そっか」
気まずい空気が漂う中、僕は咄嗟に口を開くと、森本さんも同じ言葉を口にしていた。
「あのさ!!!」
僕と森本さんは目と目を離すことなく、タイミングを見計らって、森本さんに譲った。
「あっ……先にどうぞ」
「え?あの……この前はごめんね」
森本さんは俯いたまま、僕に謝罪をする。
「え?あ……うん」
「自分でも訳分かんないぐらいイライラしちゃってて、つい……一ノ瀬君に強くあたっちゃった。ホントごめん」
別に少しも気にしてないとはいかないが、何かシコりのようなものが残っている感じだった。
森本さんに少しだけ気を遣って、自分の気持ちに嘘をつく。
「俺は全然……気にしてないからさ、平気平気!」
「そっか、なら良かったァー」
その声や音に混じり、心地の良い迫力のある音色まで僕の耳に聴こえてくる。
この音色、何の楽器だろう。
トランペット?
通りがかった音楽室で、
僕は演奏する女性に目が釘付けになり、
彼女が織りなすメロディを聴き入っていた。
すると、
彼女は固まった背筋を伸ばし、
後ろをゆっくりと振り返ると、
僕と目と目が合い驚いた。
トランペットを吹いていたのは同じクラスメイトの森本さんではないか。
いつもはポニーテールでくくっているのに、今日は長い髪をくくらず下ろしている。
それは、気づけないわけだわ。
「んゔーー、え!ちょ、何で一ノ瀬くんが?!」
「あ!いや、その……ついつい聴き入っちゃって」
この前、変な空気になってしまったのもあるし、僕がここに立っているのに違和感を覚えた。
めちゃくちゃ気まずいんですけど。
「そう……」
僕は後ろに一歩引いて、
帰ろうとするが、
足より口が先に動いてしまった。
「毎日、ここで練習してんの?」
「ううん、今日はたまたま。演奏会近いから練習してるだけ」
「……そっか」
気まずい空気が漂う中、僕は咄嗟に口を開くと、森本さんも同じ言葉を口にしていた。
「あのさ!!!」
僕と森本さんは目と目を離すことなく、タイミングを見計らって、森本さんに譲った。
「あっ……先にどうぞ」
「え?あの……この前はごめんね」
森本さんは俯いたまま、僕に謝罪をする。
「え?あ……うん」
「自分でも訳分かんないぐらいイライラしちゃってて、つい……一ノ瀬君に強くあたっちゃった。ホントごめん」
別に少しも気にしてないとはいかないが、何かシコりのようなものが残っている感じだった。
森本さんに少しだけ気を遣って、自分の気持ちに嘘をつく。
「俺は全然……気にしてないからさ、平気平気!」
「そっか、なら良かったァー」


