マンションの前について、再度三森に今日の労いを伝えると、自宅に向かって歩き出した。
エレベーターの中では壁にもたれかかる。
自分の階について、カードキーを取り出すと、静かに開けられないものかと思いながら解錠した。
玄関のドアを開けると同時に、パタパタと走ってくる音が聞こえた。
「お、おかえりなさい…!」
「…ただいま」
パジャマ姿のあおいが出迎える。
靴を脱いで上がると、あおいをじっと見下ろした。
「…?…あ、邪魔ですね…」
あおいが背を向けると手を掴んで引き留め、そのまま小さな肩に頭を乗せた。
一瞬の出来事だが、あおいは真っ赤になる。
数回口をパクパクさせたあと、あおいは和真の行動を指摘した。
「ど、ど、どうかされましたか…!?」
「………」
しかし、和真は何も答えてくれない上に、手も離してくれない。
ほんの数十秒だろうに、あおいにとっては何時間にも感じた。
黙ったままの和真は、ようやく口を開いた。
「……ココア」
「え!?」
「あおいさんのココアが飲みたいです……今日は疲れました…」
小さく言ったあと、和真はあおいの横を通り過ぎて自室に入って行った。
廊下に残ったあおいは、真っ赤な顔を隠すようにしゃがみ込むと、ドキドキする胸を押さえて頬をつねる。
少しして立ち上がると、ココアを作るためにキッチンへ行った。
着替えて戻ってきた和真は、すぐにキッチンにやってきたため、あおいは身構えてしまった。
和真は食器棚から二つカップを取り出して置くと、あおいの隣に黙って並んだ。
ちらっと和真を見るあおいは、いつもの無表情の中に、どこかぼんやりしている様子を感じ取る。
(本当に疲れてる…)
特に何も言わず、ココアを作り始めた。
以前のように、二人の間をココアの香りが包み込んでいく。
カップに注ぐと、あおいが取る前に、和真が取ってソファーへ持って行ってしまった。
黙って座る和真の元へ行くと、カップを受け取り、迷いながらも隣に座った。
和真はゆっくりとココアを飲み、一息ついて口を開いた。
「今日は予定外の接待で遅くなりました」
「え!?あ、はい…お疲れ様、です…」
遅い帰りの理由を聞いたあおいは、精一杯の返事をするが、正解がわからないために良い返事なのか自信がなかった。
ただ、ソワソワする気持ちと気まずい気持ちが織り交ざり、落ち着かない自分には気づいていた。
「…起きていたのは意外でした」
「えっと…和真さん思ってたよりも遅いなって思って…だから、その…おかえりなさいを、言ってから寝ようと…思って、起きてました…」
ポツポツと言葉を紡ぐと、自分が恥ずかしいことを言っていると気づくと、顔を赤くする。
エレベーターの中では壁にもたれかかる。
自分の階について、カードキーを取り出すと、静かに開けられないものかと思いながら解錠した。
玄関のドアを開けると同時に、パタパタと走ってくる音が聞こえた。
「お、おかえりなさい…!」
「…ただいま」
パジャマ姿のあおいが出迎える。
靴を脱いで上がると、あおいをじっと見下ろした。
「…?…あ、邪魔ですね…」
あおいが背を向けると手を掴んで引き留め、そのまま小さな肩に頭を乗せた。
一瞬の出来事だが、あおいは真っ赤になる。
数回口をパクパクさせたあと、あおいは和真の行動を指摘した。
「ど、ど、どうかされましたか…!?」
「………」
しかし、和真は何も答えてくれない上に、手も離してくれない。
ほんの数十秒だろうに、あおいにとっては何時間にも感じた。
黙ったままの和真は、ようやく口を開いた。
「……ココア」
「え!?」
「あおいさんのココアが飲みたいです……今日は疲れました…」
小さく言ったあと、和真はあおいの横を通り過ぎて自室に入って行った。
廊下に残ったあおいは、真っ赤な顔を隠すようにしゃがみ込むと、ドキドキする胸を押さえて頬をつねる。
少しして立ち上がると、ココアを作るためにキッチンへ行った。
着替えて戻ってきた和真は、すぐにキッチンにやってきたため、あおいは身構えてしまった。
和真は食器棚から二つカップを取り出して置くと、あおいの隣に黙って並んだ。
ちらっと和真を見るあおいは、いつもの無表情の中に、どこかぼんやりしている様子を感じ取る。
(本当に疲れてる…)
特に何も言わず、ココアを作り始めた。
以前のように、二人の間をココアの香りが包み込んでいく。
カップに注ぐと、あおいが取る前に、和真が取ってソファーへ持って行ってしまった。
黙って座る和真の元へ行くと、カップを受け取り、迷いながらも隣に座った。
和真はゆっくりとココアを飲み、一息ついて口を開いた。
「今日は予定外の接待で遅くなりました」
「え!?あ、はい…お疲れ様、です…」
遅い帰りの理由を聞いたあおいは、精一杯の返事をするが、正解がわからないために良い返事なのか自信がなかった。
ただ、ソワソワする気持ちと気まずい気持ちが織り交ざり、落ち着かない自分には気づいていた。
「…起きていたのは意外でした」
「えっと…和真さん思ってたよりも遅いなって思って…だから、その…おかえりなさいを、言ってから寝ようと…思って、起きてました…」
ポツポツと言葉を紡ぐと、自分が恥ずかしいことを言っていると気づくと、顔を赤くする。
