ビールは常連さんのおかげで、注ぎには自信がある。 ジョッキを斜めに傾けて、なるべく泡が立たないようにサーバーからビールを出す。 頃合いを見て泡に切り替え、水分と泡の配分が完璧なビールができた。 お客さんの前に出すと、ビールを軽く口にあてる程度に飲んでジョッキを置いてしまった。 手がジョッキから離れると、その手はズボンのポケットに。 タバコとライターを出すと、慣れた動きで口に咥えたタバコの先端に火を灯す。