万年バイトのこの俺もいつかは報われる時が来るのかなあ? あのアホな店長もまだまだ元気だし、、、。
店を覗いてみると朝のバイト君は片付けを終わって帰る所らしい。 「よう、ご苦労さん。」
「どもども。」 「何だい そりゃ?」
素っ気なく帰っていくバイト君を見送りながら奥の部屋に荷物を放り込むのであります。 すると、、、。
「いてえ!」って声が、、、。 ドアを開けてみると店長が顔を押さえてましたわ。
どうやら投げ込んだ荷物が店長を直撃したようね。 「すいません。」
「あんたかい。 まあいいわ。 頑張ってね。」 ムスッとした顔で店長は店を出て行きました。
ああ、朝からやっちまった。 後悔半分 嬉しい半分。
飛べないバイト君の恨みを晴らしてやったのだよ。
スッキリしたところで今日も戦いが始まるぞーーー。 って誰と戦うんだよ?
袖を捲って玄関を睨み付けてみる。 誰も来るわけは無いだろう。
と思ったら、、、。 「てめえ、こないだの決着を、、、!」
「またお前かよ。 萎びたゴキブリは要らねえって。」 「うっせえ! 外へ出ろ!」
「仕事中なんでな。 お生憎様だけど。」 「またそうやって逃げるんだろう? 掛かってこい!」
「うっせえやつだなあ。 これだから女にはとことん逃げられるんだよ。 我慢する時には我慢しないと。 なあ、坊ちゃん。」 「何だと? てめえ逃げる気か?」
「仕事中だから邪魔だって言ってるんだよ。 分かんねえやつだなあ。」 「うるせえ! 決着を付けようぜ!」
「おー、威勢のいい兄ちゃんが居るなあ。」 そこへニヤニヤしながらいつものパト公が入ってきた。
「うわーーーーー! 逃げろーーーー!」 「今日は逃がさないぞ。 脅迫罪で逮捕してやる。」
珍しくパト公が太郎に手錠を掛けて連れ出してしまった。 可哀そうなやつだぜ。
と思ったらそのパト公が戻ってきた。 「ごめん。 トイレ借りるよ。」
(こいつらやっぱりトイレ泥棒しかやんねえのか。) 半分呆れた顔で見ているとトイレからパト公が出てきた。
そんでもって弁当屋らジュースやらコーヒーやらタバコまで買って出て行った。 (珍しいなあ。 昼から大雪だぜ。)
パト公が行ってしまって30分。 暇な俺は缶コーヒーを飲んでいる。
「てねえ! 決着を付けさせてもらうぜ!」 太郎が舞い戻ってきた。
「おやおや? お巡りさんに可愛がってもらってたんじゃないのかね?」 「俺が警察に捕まると思ったか? 馬鹿野郎目。」
「捕まらなかったらどうするんだよ?」 「いいんだもんねえ。 お前をボコボコにしてやるんだもんねえ。」
「お前がか? やめとけよ。」 「逃げるな! 掛かってこい!」
「よう。 何をしてるんだ?」 そこへ滝川俊夫が入ってきた。
「決着を付けるんだ! 退けーーーーーーー!」 「威勢だけはいいなあ。 こいつ。」
「うるせえ! 退きやがれ!」 「太郎 まだ気付いてないのか?」
「何がだよ?」 「滝川さんだぜ。」
「滝川? わわわわわ、逃げろ!」 ところが滝川さんに腕を絞られて太郎は動けない。
「何をしてるんだ?」 「なななななな、何もしてねえよ。」
「ここで怒鳴り散らしてただろう? 来てもらうぜ。」 敏夫さんは太郎を引っ張って店を出て行った。
この辺じゃあ泣く子も黙る親分だ。 普段は信じられないくらいに優しいんだけどな。
騒ぎが静まってホッとしていたら店長が入ってきた。 「何か有ったのかい?」
「ああ、ゴキブリが騒いでたんで始末してもらったんですよ。」 「ゴキブリ?」
「この辺でうろついてるアホが居ますやんか。」 「あ、あああ。」
とはいっても店長はこの辺の人間じゃないからポカンとして聞いている。 「そろそろ昼だね。」
「そうそう。 またまた忙しくなるぞーー。」 「頑張ってや。」
(頑張らんでも勝手に売れるわ。) 「そうそう。 弁当を頼んでおいたから受け取ってね。」
「了解しましたです。 はい。」 「あらあら丁寧なのねえ。」
「今だけはね。」 店長はトイレを覗いた。
「まあ、きれいにしてあるのねえ。」 「そりゃあこの辺じゃあ回転率の高いトイレですから。」
「そうなの?」 「だってパト公がいーーーーーーーーつも来ますやん。」
「そうねえそうねえ。 お巡りさんしか使わないわよねえ。」 鼻歌を歌いながら店長は裏へ回った。
俺はというとトラックから弁当を受け取って陳列棚に放り込んでおります。 今頃は芳江も店内を走り回っていることでしょう。
店長が帰った後、いつものように昼食タイムがやってきました。 今日も多そうだなあ。
「えっと、、、有った有った。」 そう言いながら事務員さんたちが弁当を買っていきますね。
そうかと思えば暇そうなおばちゃんたちが何やかやとお喋りしながら店内をウロウロしてます。 うざいなあ、早く行ってくれよ。
でもこの人たちは行き場が無いんですよ。 追い出すと文句を言われそう。
そこへまたまたパト公が飛び込んできた。 「ごめん、トイレ借りるよ。」
俺は適当に会釈だけしてレジ打ちを続けてます。 パト公はそれに何かを感じたのか弁当を三つ買って行きました。
(あいつ、弁当を三つも食べるのかな?) そんなことは無いだろう。
まだまだ昼飯戦争は続いてますよ。 近くの本屋で働いてるさゆりちゃんも買いに来ました。
「おやおや珍しいな。」 「そうなのよ。 お米が切れちゃって弁当を作れなかったの。」
「またまた。 それを言い訳に俺に会いに来たんだろう?」 「まあ、そういうことにしてあげるわ。」
「何だよそれ?」 「だってあなたと居ても面白くないもん。」 「はっきり言うなあ。 相変わらず。」
「学生時代から変わってないのよ。 ごめんなさいね。」 そう言うとさゆりはさっさと帰っていった。
「あいつは学生時代から生意気なやつだったよなあ。 だから今でも男に恵まれないんだ。 可哀そうなやつだねえ。」
その後も弁当を求めておじさんやおばさんたちがぞろぞろとやってきます。 今日は切れないなあ。
「おやおやお坊ちゃん。 こんな所で働いてたのか?」 「何を今更、、、。」
「今更は無いよなあ。 こうして弁当を買いに来てやったのに。」 「お前みたいな蛸が買いに来なくても客はたーーーーーーっくさん居るからご心配無く。」
「冷たいなあ。 ちっとは感謝しろよ。」 「ありがとありがと。 はい、さよなら。」
感謝してもらおうと思って買いに来るやつも居る。 そんな面倒な客は要らない。
そんなやつを子供たちに見せたくないからね。 だってそうだろう?
子供たちまでそうなったらこの国は終わっちまうぞ。 ただでさえアホな親が増えてるのに。
缶コーヒーを飲んで背伸びをする。 そしてまたレジに向かう。
昼食時は寝る間も無いくらいに忙しい。 店長さんにこの現状を見せてやりたいよ。
「私に何を見せるって?」 「うわ、いつの間に来たの?」
「今ですけど何か?」 「いきなり現れるからびっくりしましたやんか。」
「あらあら、ごめんなさいね。」 店長はそう言うと奥へ入っていった。
珍しいことも有るもんだ。 店長がこんな時間に店に来るなんて、、、。
そう思っていたら、、、。 「あら、頑張ってるわねえ。」
「ぎょぎょぎょ、どうしたんだよ?」 「たまの息抜きに散歩しようと思って来たのよ。」
「お前がいきなり来るから緊張するだろうがよ。」 「悪かった? ごめんなさいね。」
芳江はお菓子コーナーで足を止めた。 「うーん、これ買って行こう。」
何個か手に取るとニコニコしながらレジへ、、、。 「お疲れさま。 頑張ってね。」
「あいよ。 お前もな。」 「うん。」
珍しくバトらないのである。 まあ家じゃないんだからそれでもいいか。
不意に芳江が来たもんだから俺は何だか舞い上がっているみたい。 そりゃそうだろう。
嫁さんが買いに来たんだぞ。 今晩は土砂降りかなあ?
店を覗いてみると朝のバイト君は片付けを終わって帰る所らしい。 「よう、ご苦労さん。」
「どもども。」 「何だい そりゃ?」
素っ気なく帰っていくバイト君を見送りながら奥の部屋に荷物を放り込むのであります。 すると、、、。
「いてえ!」って声が、、、。 ドアを開けてみると店長が顔を押さえてましたわ。
どうやら投げ込んだ荷物が店長を直撃したようね。 「すいません。」
「あんたかい。 まあいいわ。 頑張ってね。」 ムスッとした顔で店長は店を出て行きました。
ああ、朝からやっちまった。 後悔半分 嬉しい半分。
飛べないバイト君の恨みを晴らしてやったのだよ。
スッキリしたところで今日も戦いが始まるぞーーー。 って誰と戦うんだよ?
袖を捲って玄関を睨み付けてみる。 誰も来るわけは無いだろう。
と思ったら、、、。 「てめえ、こないだの決着を、、、!」
「またお前かよ。 萎びたゴキブリは要らねえって。」 「うっせえ! 外へ出ろ!」
「仕事中なんでな。 お生憎様だけど。」 「またそうやって逃げるんだろう? 掛かってこい!」
「うっせえやつだなあ。 これだから女にはとことん逃げられるんだよ。 我慢する時には我慢しないと。 なあ、坊ちゃん。」 「何だと? てめえ逃げる気か?」
「仕事中だから邪魔だって言ってるんだよ。 分かんねえやつだなあ。」 「うるせえ! 決着を付けようぜ!」
「おー、威勢のいい兄ちゃんが居るなあ。」 そこへニヤニヤしながらいつものパト公が入ってきた。
「うわーーーーー! 逃げろーーーー!」 「今日は逃がさないぞ。 脅迫罪で逮捕してやる。」
珍しくパト公が太郎に手錠を掛けて連れ出してしまった。 可哀そうなやつだぜ。
と思ったらそのパト公が戻ってきた。 「ごめん。 トイレ借りるよ。」
(こいつらやっぱりトイレ泥棒しかやんねえのか。) 半分呆れた顔で見ているとトイレからパト公が出てきた。
そんでもって弁当屋らジュースやらコーヒーやらタバコまで買って出て行った。 (珍しいなあ。 昼から大雪だぜ。)
パト公が行ってしまって30分。 暇な俺は缶コーヒーを飲んでいる。
「てねえ! 決着を付けさせてもらうぜ!」 太郎が舞い戻ってきた。
「おやおや? お巡りさんに可愛がってもらってたんじゃないのかね?」 「俺が警察に捕まると思ったか? 馬鹿野郎目。」
「捕まらなかったらどうするんだよ?」 「いいんだもんねえ。 お前をボコボコにしてやるんだもんねえ。」
「お前がか? やめとけよ。」 「逃げるな! 掛かってこい!」
「よう。 何をしてるんだ?」 そこへ滝川俊夫が入ってきた。
「決着を付けるんだ! 退けーーーーーーー!」 「威勢だけはいいなあ。 こいつ。」
「うるせえ! 退きやがれ!」 「太郎 まだ気付いてないのか?」
「何がだよ?」 「滝川さんだぜ。」
「滝川? わわわわわ、逃げろ!」 ところが滝川さんに腕を絞られて太郎は動けない。
「何をしてるんだ?」 「なななななな、何もしてねえよ。」
「ここで怒鳴り散らしてただろう? 来てもらうぜ。」 敏夫さんは太郎を引っ張って店を出て行った。
この辺じゃあ泣く子も黙る親分だ。 普段は信じられないくらいに優しいんだけどな。
騒ぎが静まってホッとしていたら店長が入ってきた。 「何か有ったのかい?」
「ああ、ゴキブリが騒いでたんで始末してもらったんですよ。」 「ゴキブリ?」
「この辺でうろついてるアホが居ますやんか。」 「あ、あああ。」
とはいっても店長はこの辺の人間じゃないからポカンとして聞いている。 「そろそろ昼だね。」
「そうそう。 またまた忙しくなるぞーー。」 「頑張ってや。」
(頑張らんでも勝手に売れるわ。) 「そうそう。 弁当を頼んでおいたから受け取ってね。」
「了解しましたです。 はい。」 「あらあら丁寧なのねえ。」
「今だけはね。」 店長はトイレを覗いた。
「まあ、きれいにしてあるのねえ。」 「そりゃあこの辺じゃあ回転率の高いトイレですから。」
「そうなの?」 「だってパト公がいーーーーーーーーつも来ますやん。」
「そうねえそうねえ。 お巡りさんしか使わないわよねえ。」 鼻歌を歌いながら店長は裏へ回った。
俺はというとトラックから弁当を受け取って陳列棚に放り込んでおります。 今頃は芳江も店内を走り回っていることでしょう。
店長が帰った後、いつものように昼食タイムがやってきました。 今日も多そうだなあ。
「えっと、、、有った有った。」 そう言いながら事務員さんたちが弁当を買っていきますね。
そうかと思えば暇そうなおばちゃんたちが何やかやとお喋りしながら店内をウロウロしてます。 うざいなあ、早く行ってくれよ。
でもこの人たちは行き場が無いんですよ。 追い出すと文句を言われそう。
そこへまたまたパト公が飛び込んできた。 「ごめん、トイレ借りるよ。」
俺は適当に会釈だけしてレジ打ちを続けてます。 パト公はそれに何かを感じたのか弁当を三つ買って行きました。
(あいつ、弁当を三つも食べるのかな?) そんなことは無いだろう。
まだまだ昼飯戦争は続いてますよ。 近くの本屋で働いてるさゆりちゃんも買いに来ました。
「おやおや珍しいな。」 「そうなのよ。 お米が切れちゃって弁当を作れなかったの。」
「またまた。 それを言い訳に俺に会いに来たんだろう?」 「まあ、そういうことにしてあげるわ。」
「何だよそれ?」 「だってあなたと居ても面白くないもん。」 「はっきり言うなあ。 相変わらず。」
「学生時代から変わってないのよ。 ごめんなさいね。」 そう言うとさゆりはさっさと帰っていった。
「あいつは学生時代から生意気なやつだったよなあ。 だから今でも男に恵まれないんだ。 可哀そうなやつだねえ。」
その後も弁当を求めておじさんやおばさんたちがぞろぞろとやってきます。 今日は切れないなあ。
「おやおやお坊ちゃん。 こんな所で働いてたのか?」 「何を今更、、、。」
「今更は無いよなあ。 こうして弁当を買いに来てやったのに。」 「お前みたいな蛸が買いに来なくても客はたーーーーーーっくさん居るからご心配無く。」
「冷たいなあ。 ちっとは感謝しろよ。」 「ありがとありがと。 はい、さよなら。」
感謝してもらおうと思って買いに来るやつも居る。 そんな面倒な客は要らない。
そんなやつを子供たちに見せたくないからね。 だってそうだろう?
子供たちまでそうなったらこの国は終わっちまうぞ。 ただでさえアホな親が増えてるのに。
缶コーヒーを飲んで背伸びをする。 そしてまたレジに向かう。
昼食時は寝る間も無いくらいに忙しい。 店長さんにこの現状を見せてやりたいよ。
「私に何を見せるって?」 「うわ、いつの間に来たの?」
「今ですけど何か?」 「いきなり現れるからびっくりしましたやんか。」
「あらあら、ごめんなさいね。」 店長はそう言うと奥へ入っていった。
珍しいことも有るもんだ。 店長がこんな時間に店に来るなんて、、、。
そう思っていたら、、、。 「あら、頑張ってるわねえ。」
「ぎょぎょぎょ、どうしたんだよ?」 「たまの息抜きに散歩しようと思って来たのよ。」
「お前がいきなり来るから緊張するだろうがよ。」 「悪かった? ごめんなさいね。」
芳江はお菓子コーナーで足を止めた。 「うーん、これ買って行こう。」
何個か手に取るとニコニコしながらレジへ、、、。 「お疲れさま。 頑張ってね。」
「あいよ。 お前もな。」 「うん。」
珍しくバトらないのである。 まあ家じゃないんだからそれでもいいか。
不意に芳江が来たもんだから俺は何だか舞い上がっているみたい。 そりゃそうだろう。
嫁さんが買いに来たんだぞ。 今晩は土砂降りかなあ?


