両親を見送ってシャワーを浴びに行く。

 夏至を過ぎて少しの今は、まだまだ陽が長くて外は明るい。

 でも前日が徹夜だったため、私の体内時間的には真夜中の気分だ。

 手早くシャワーを浴び、カレーを少なめに盛る。
 速攻で寝たいけど、亮平が来たらどうしようか……用意してあげないとなぁ……。
 そう思いつつ、食べ終わって歯を磨くともう目を開けているのが困難な状況だった。
 
 ――鍵――持ってるよね――――亮平――

 
 「……子? ……おい! ……結衣子? こんなエアコンが直撃のところで寝てたら風邪引くぞ」

 ん? 亮平? 帰ったの?

「……おかえり。ごはん、カレー……」
「もう食った。シャワーもした」
「……え? 私そんなに寝てたの?」

 今何時なんだろう……。
 時計はまだ午後8時を少し回ったところだった。リビングのソファで1時間半くらい寝ちゃってたのか。身体が冷え切っている。

「お前、冷え切ってるぞ。部屋に行け」
「あ、うん。……え、ちょっと降ろして! 歩けるから!」

 ヒョイっとお姫様抱っこされる。恥ずかしいし妙にドキドキするし、何より高すぎて怖い!