【完全版】俺様幼馴染の溺愛包囲網

「あ、じゃあ、グラスを棚から運ぶの手伝ってくれる?」

 取皿はすぐに取り替えられるように、ちょっと可愛い紙皿を用意した。

 フォークやスプーンなんかも同じブランドで揃えた。こういうの、テンション上がるんだよね。

 ホームパーティーなんて、初めてだから、どうなるのか楽しみ。
 みんなが喜んでくれると嬉しいなぁ。

♪ピンポーン

 またお客様だ。

 次に来たのが坂上家と同時に光太郎と李梨花ちゃんだった。そして、光太郎に抱っこされた鉄平も。

「家の前で会ったんだ。光太郎たちが隣から出てきて。子供を抱っこしてたから驚いたよ。光太郎、いつの間子供が出来たんだ? って。そしたら鉄平だった」

 準備ができるまで鉄平を隣に預けてたのだ。

「鉄平は俺たちがいるから、もう連れてきて大丈夫だろ? あ、結衣子、母さんからノンアルコールのスパークリングワイン預かってきた。雅ちゃんと結衣子用だって。で、俺と李梨花からはベルギービールを買ってきた。冷やしといて」

 それ自分用じゃない。
 光太郎の地ビール、ベルギービール好きは皆んな知っている。

 母、さすがだな。妊婦さんと授乳中の私達用にわざわざノンアルコールのスパークリングワインを買ってきてくれたのか。ありがたい。

「うちからはこれ。光が食べたがるから、ノーマルなケーキになったけど、イチゴは倍量トッピングしてもらったから。結構箱大きいんだけど、冷蔵庫入る?」

 おお! うん。そういう事も考えて、アウトドア用のクーラボックスを実家から借りてきた。かなり大きいから、ケーキも入るはず。