問題は、育休明けに鉄平をどうするかということ。保育園を探すか、麻衣子ばあばにみてもらうか。
 今はもう、ほとんど歯科医院の仕事はしていないので、母は自分が育てる気満々なんだけど、良いのかな?

 でも、本当は、私の方が問題なのだ。
 鉄平と離れることなんて出来るのだろうか……。
 世のお母さん方はすごいと思う。子供を預けて、ちゃんと仕事に復帰して。

 ……ダメだな。考えだすとキリがない。で、結局先送り。
 うーむ……。

◇ ◇ ◇

「ふじたてっぺいくーん、診察室へお入りくださーい。」

 今日は6ヶ月健診だ。
 診察室からの大きなアナウンスに、鉄平がビクッと反応する。
 でも、診察室のドアを開けたら、そこにいるのは大好きなパパ。
 毎日会ってるのに、白衣姿の亮平を見ると、ドキッとする。
 うん。私の旦那様は今日も格好イイ。
 あ、早速パパの方に手を伸ばしてる。

「お、鉄平! よく来たな〜!」
「あー」
「んー、抱っこは後な。結衣子、鉄平の前開けて。あと、オムツも外そうか」

 今日はもちろん前開きの服を着せてきた。
 パパが聴診器で遊んでくれてる……まあ、そんな認識だろう。鉄平にとっては。