私と“私”の存在意義

ニコニコと保健医さんは“私”を見つめている。


そうだ、話しかけられたら何か答えなければいけないんだ。

何を言われたんだっけ。


ぼんやりと考えるのにも時間がかかっているが、保健医さんは何も言わずににこやかに“私”の言葉を待っている。


「……買ってない、です。

………借りました」


「あら、お友達?
確かにサイズが大きいものね」


気付けば保健医さんの姿が目の前にある。


“私”が撫でられているのだ。

“私”の頭の上で、優しい手が動いている。