しばらくして私が上がるときに、成田さんはまた私に声をかけた。

「もも、今日予定あるんか」


「いえ。ありません。」


私の顔を見て、成田さんは

「飲みに行こう」


事務所でこう言った。


断る理由のない私はまた明るくはいと応えた。






これが、始まりだった。