アンのもじもじ静寂が流れ続けると、ミカエルの大きな手がアンの後頭部を掴んで軽々と持っていってしまった。
「ぇ」
ちゅっとアンの唇にミカエルの唇が重なってしまい、アンは猫目を閉じる暇もなかった。
「……あんまり焦らすなよ」
軽く触れてさっと唇を離したミカエルは耳の先っぽを少しだけ赤くして、碧眼に色っぽい光を灯してアンを見つめた。
「俺が待ちきれなかっただろ」
二人して顔を見つめ合うと、お互い顔に熱が溜まって行く。
「あー、その、ジェイドとは話すな。見るだけな」
恥ずかしさを誤魔化したミカエルは、アンの手を引いて立ち上がった。手を繋いでアンを歩かせる。
俺は心が広いとぶつぶつ呟くミカエルに、放心したアンは真っ赤な顔のまま保健室前から連れ去られてしまった。



