アンは保健室までの足が震えた。推しと、推しの出会いが迫っている。
(保健室治癒師の推し君、ジェイド先生!!何年待ち侘びたことかぁあ!)
アンが震える手で保健室の扉をノックすると、テノールの声が優しく響き、ドアが開いた。
「ん?どうかしたかい?」
(生ジェイド先生ーーー!眼鏡!メガネ!眼鏡最高!!)
優しい微笑みにアンの胸は心臓発作で今にも天に昇るところだった。だが、耐えた。耐えねばならん勝つまでは!アンはオタクの矜持を全てを総動員して、平静を装う。
こんなところで倒れでもして、ジェイドとヘレナの出会いの邪魔するわけにはいかない。
「この子が気分が悪そうなので……あと……あとお願いします!」
「あ」



