ベッドに座ったアンの後ろからアンに抱き付いてじゃれつくミカエルは、とってもご機嫌で可愛い。
だが、邪魔者が現れたならばサクッとヤルだろうことが予測できた。アンは笑顔を顔に貼り付けてやっと気がついた。
(まさか、魔王って本当はミカエルのことなんじゃ??)
「君と魔王とLOVEしてる」がここに来てしっくりきたアンはハッとした。今度はアンの膝に頭を乗せて膝枕してもらって甘えるミカエルが美々しく笑う。
「アン、死ぬまでずっと一緒だな」
「そ、そうね」
「大好き」
「私も……大好き」
膝にじゃれつく大きな魔王を、アンは優しく愛しく慈しみを込めて撫でた。目を細めて喜ぶミカエルは可愛い。
アンとミカエルが仲良くしていれば、きっとミカエルは魔王みたいに悪いことはしない。はず。
(この魔王な俺様を、生涯暴れさせないように。甘えに甘えさせて可愛くなるようにしておこう。
うん、これがきっと、悪役令嬢じゃない私の役目だ)
アンは初夜の誓いを、固く立てたのだった。



