ミカエルの世界は、ミカエルの都合の良いように見えていて、それが本当になってしまうまで意地でも意見を変えない。
なので彼はいつも思い通りになると確信している。
俺の意見を通すために、何年かかってでも周りを変える。ある意味最悪の努力家だ。
そして、しっかり捻じ曲げられて惚れさせられたのがアンというわけだ。
「ブレない男、ミカエル……」
「アンの火傷、俺はこのままでもいいけど。国王が目くじら立てるからな」
アンの右頬を愛しそうに撫でるミカエルは、本気でこの顔のままでも愛してくれるのだろう。
アンもそれはそれで、嬉しかった。
だが、アンも覚悟を決める時だ。もう逃げる時は終わった。



