今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─


ミカエルの世界は、ミカエルの都合の良いように見えていて、それが本当になってしまうまで意地でも意見を変えない。


なので彼はいつも思い通りになると確信している。


俺の意見を通すために、何年かかってでも周りを変える。ある意味最悪の努力家だ。


そして、しっかり捻じ曲げられて惚れさせられたのがアンというわけだ。


「ブレない男、ミカエル……」

「アンの火傷、俺はこのままでもいいけど。国王が目くじら立てるからな」


アンの右頬を愛しそうに撫でるミカエルは、本気でこの顔のままでも愛してくれるのだろう。


アンもそれはそれで、嬉しかった。


だが、アンも覚悟を決める時だ。もう逃げる時は終わった。