今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─


ご機嫌に眉尻を下げて可愛く笑うミカエルが、アンの首筋に頬をすり寄せて甘えてくる。

ヘレナがジェイドとハッピーエンドしただろう今、アンもこれ以上ミカエルを疑う必要はなかった。

ミカエルが浮気したと思ったのはアンの勘違いだったのだ。



「……疑って、ごめんねミカエル」



アンの白い首筋に頬ずりして甘えていたミカエルは顔を上げて、誰にも見せない柔い笑みをアンにだけ見せてくれる。



「女が不安になるのは、男のせいだろ?謝らなくていい」