今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─


ジェイドが瓶詰魔王を見せると、ミカエルは眉間に皺を寄せた。


「丁重な沙汰も王族の嗜みではないですか」


ジェイドは教師という立場上、公平を求めた。火傷令嬢たちの傷は癒えて、実害は消えた。


「リリア嬢も魔王の悪意にあてられた被害者の一人でしょう。殿下の言葉には力があります。断罪死刑はやり過ぎです」


ジェイドの言い分は正しいかもしれないが、個人的にミカエルはアンに敵意をむけたこの女を消したかった。


納得いかないミカエルは、この件を遺憾ながら我慢するためにジェイドに条件を持ちかける。


「じゃあ、今夜、保健室貸せよ。朝まで」

「今度は私にたかる気ですか?」

「生徒のお願いだろ?」