あれが映像魔法石だった。つまり、ミカエルは留学中からアンの部屋を四六時中監視、記録していたのだ。
(は?!なんて粘着!!ってか盗撮とか犯罪じゃない?!)
顔面蒼白になるのはアンである。ミカエルはがっしり逃がしませんと腰を抱き直して、アンに綺麗に笑いかけた。
「役に立つ日が来て良かったな、アン?」
「は、ハハハハ……笑えないんだけど」
確かに、映像は何よりも強い証拠であり、アンの無実を証明してくれる。
だが、何年も盗撮してました王太子の罪は誰が裁いてくれるというのだろうか。アンは白目剥いた。
「はい、俺の勝ち。俺のアンを貶めようなんて、お前ごときには不可能だ」
片眉を高く上げて、ミカエルはリリアを圧倒的に見下した。
リリアは強烈な証拠がある事実に押し黙った。ミカエルの勝利が決まり、黙り込んだリリアの横をすり抜けて、ヘレナがアンに抱きついた。
「アン様!」
「ヘレナ!すごい聖魔法だった!もう立派な聖女様ね!」



