今ドキの悪役令嬢は婚約破棄どころか、婚約しません!─せっかく傷物令嬢になったのに、顔が天才な俺様王太子が絶対、私を諦めない!─


アンは逃げに逃げ続けてきたはずの断罪ルートに強制的に乗らされて、役者がそろってしまって眩暈がした。


やはり、悪役令嬢の運命を背負ったものは、王太子に断罪されるしかないのかもしれない。


「ミカエル殿下!ここにいるアン嬢が、一連の呪い魔法の犯人です!」


階段の上から優雅に下りてくるミカエルに向かって、リリア嬢が叫ぶとミカエルが会場を見渡した。


ミカエルにはアンの姿が見えなかったが、集う衛兵の前に奇妙に開いた空間がある。そこにアンがいることが予測できた。


「おい、使い魔王」