忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―

 それから何日か。

 キスという言葉が、亜美の頭から離れなくなった。

 学校でも、家でも、ふとした瞬間に思い出す。

 別に今すぐするわけではない。

 幸也と付き合えると決まったわけでもない。

 まだ大学に受かったかどうかすら分からない。

 なのに、気になる。

 知らないことが怖い。

「…………」

 こういうことを聞く相手は。

 もう決まっていた。

 丈。

「…………」

 先生に聞こう。

 それは亜美にとって、ごく自然なことだった。