忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―

 放課後。

 亜美は塾へ向かう電車の中で、誠星大学のホームページを眺めていた。

 もう何度見たか分からない。

 学びたいこともある。

 兄も通っている。

 それでも。

 この大学を目指す一番の理由は。

 やっぱり。

 あの日、キーボードを弾いていた先輩だった。

 もう一度。

 幸也先輩に会いたい。

「…………」

 亜美はスマホを閉じた。

 その顔を思い浮かべたまま。

 塾へ向かった。