忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―

 幸也と別れて。

 群司は一人で歩いた。

『亜美ちゃんに聞くから』

「…………」

 これから。

 二人は何を話すんだろう。

 亜美は。

 どこまで話すんだろう。

 丈とのことを。

 全部話したら。

 幸也は。

 それでも亜美の隣にいるんだろうか。

「…………」

 いなければいい。

 浮かんだ言葉に。

 足が止まった。

 亜美が幸せそうだったことを。

 知っている。

 あんなに嬉しそうに。

 幸也を見ていた。

 それでも。

 消せなかった。

 別れればいい。

 そうしたら。

 もう一度。

 自分にも何かあるかもしれない。

「…………」

 そんな保証なんて。

 どこにもないのに。

 群司は歩き出した。