忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―

 部室を出る頃には。

 外は少し暗くなっていた。

 二人で廊下を歩く。

 亜美は隣を見る。

 幸也がいる。

 気づかれそうになって、前を向いた。

「亜美ちゃん」

「はい」

「さっきから何」

「え?」

「見てるじゃん」

「…………」

「見たいなら見れば?」

「恥ずかしいです」

「何が」

「全部です……」

「何それ」

 幸也が少し笑う。

 亜美もつられて笑った。

 遠くから見ていた人と。

 今は同じ速さで歩いている。