忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―

 音が鳴る。

 歓声。

 照明の向こうへ、

 光成が飛び出した。

 鉄が続く。

 穂高も。

 そして、

 群司も光の中へ踏み出す。

「…………」

 亜美は舞台袖から、

 その姿を見ていた。

 練習で何度も見てきた。

 同じ振り。

 同じ曲。

 それなのに、

 ステージの上ではまるで違って見える。

 光成は、

 誰より楽しそうに踊っている。

 見ている人まで巻き込むように、

 大きく笑って。

 鉄は、

 普段の静かな姿からは想像できないほど鋭い。

 一つ一つの動きが、

 音にぴたりと重なる。

 穂高は、

 その場にいるだけで目を引いた。

 力強く。

 迷いなく。

 全体を引っ張るように踊っている。

 そして、

 群司。

「…………」

 亜美の目が自然と止まった。

 真剣な目。

 力強い動き。

 音に合わせて身体が動く。

 ステージの上の群司は、

 いつもよりずっと遠く見えた。

「…………」

 かっこいい。

 素直に、

 そう思った。

 歓声が上がる。

 亜美も、

 いつの間にか笑っていた。