「ミーヤと申します」「メイアと申しますわ」

 顔がそっくりで、恐らく双子なのかなと思う。
 青い髪にお団子を一つ付けたのがミーヤ、赤髪にお団子二つの方がメイア。
 私はそう認識すると、彼女たちに挨拶した。

「どうも、セーウェルト王国から来たエルシア・アズリットと言います。あなたたちが服を貸してくれるの?」

 そんな私の言葉に、彼女たちは顔を見合わせ少し困った顔をした。

「貸すだなんてそんな。殿下から、城の衣装部屋にお好みのものがあれば幾らでも持っていっていただくようにと仰せつかっております」

 そりゃそうか。なんだかちょっと間抜けなことを言ってしまったようで反省。 
 にしてもジュデット王室の衣装だなんて着こなせるものがあるが少し不安だけど……そのための彼女たちなのだろうし、任せればうまくやってもらえるのだろう。