そして――最後に、神は台座の上で光る水晶の中に飛び込んでいくような描写が為されている。
「写本に有った内容と色々な点で重なっているな。では……もしかしてこの水晶が」
「神様が世界を行き来する、入り口みたいなものなの……?」
私たちはそれをじっと見た。
水晶は今はただただ透明な内部にランプの明かりを通すだけで、何の気配も感じられない。
「どうしましょう……」
「そうだな……」
もしかすれば台座にある、水晶の左右に彫られた窪みに手を当てれば、神様が現れるのかもしれない。そしてこの世は、何の心配もなく皆が生きていけるような、幸せな世界に作り替えられるのかもしれない。
私たちはしばらくの間その場に立ち竦むと、壁画をぼんやりと見あげながら考え……そして、お互いの顔を見つめ、同時に答えを出した。
「写本に有った内容と色々な点で重なっているな。では……もしかしてこの水晶が」
「神様が世界を行き来する、入り口みたいなものなの……?」
私たちはそれをじっと見た。
水晶は今はただただ透明な内部にランプの明かりを通すだけで、何の気配も感じられない。
「どうしましょう……」
「そうだな……」
もしかすれば台座にある、水晶の左右に彫られた窪みに手を当てれば、神様が現れるのかもしれない。そしてこの世は、何の心配もなく皆が生きていけるような、幸せな世界に作り替えられるのかもしれない。
私たちはしばらくの間その場に立ち竦むと、壁画をぼんやりと見あげながら考え……そして、お互いの顔を見つめ、同時に答えを出した。



