今、わたしは姉を閉じ込めている地下牢に移動している。
あの謁見から数日経つが、未だ姉が聖女の力を受け渡そうとしないためだ。
なので、今日は切り札を持ってきた。
「うぅ……リリカ、こんなことはやめるんだ。どうしてお前はこんな風に育ってしまったんだ」
「うるさいわねお父様、どんな風に育ったとかじゃなく、わたしはわたし。生まれつき、誰かを踏みつけにするために生まれてきたのよ。でもそれにはあの姉様が邪魔になるんだから、仕方ないじゃないの」
今、わたしの後ろには、縛られた状態でギーツ様に支えられ歩いている父の姿がある。まったく、この人たちだってわたしのことをなんにも分かってないのだ。
姉ではなく、このわたしこそが本来大聖女として崇められるにふさわしく……あの力は本来わたしが独占すべきものだった。そして、ゆくゆくは王妃となり、王都にプライベートハーレムを築いてこの世の全てを謳歌する。そんな生活を送るはずだったのに……。
「姉様さえいなければ。そうよ……姉様さえ、ヒッヒヒッ」
あの謁見から数日経つが、未だ姉が聖女の力を受け渡そうとしないためだ。
なので、今日は切り札を持ってきた。
「うぅ……リリカ、こんなことはやめるんだ。どうしてお前はこんな風に育ってしまったんだ」
「うるさいわねお父様、どんな風に育ったとかじゃなく、わたしはわたし。生まれつき、誰かを踏みつけにするために生まれてきたのよ。でもそれにはあの姉様が邪魔になるんだから、仕方ないじゃないの」
今、わたしの後ろには、縛られた状態でギーツ様に支えられ歩いている父の姿がある。まったく、この人たちだってわたしのことをなんにも分かってないのだ。
姉ではなく、このわたしこそが本来大聖女として崇められるにふさわしく……あの力は本来わたしが独占すべきものだった。そして、ゆくゆくは王妃となり、王都にプライベートハーレムを築いてこの世の全てを謳歌する。そんな生活を送るはずだったのに……。
「姉様さえいなければ。そうよ……姉様さえ、ヒッヒヒッ」