下半分だけ映った顔。その口元がニタリと歪み、ああ、やはりと私は思う。
「上手くいったようだな」
「ギーツ様、後はお願いします」
そして後ろから誰かの声が聞こえ、私は背負われどこかに運ばれてゆく。
意識が途切れそうになるころ、一人の女性のとても切迫した声が響くのを聞いた。
「プ、プリュムさん、一体どうしたのです! エルシア様はどこへ? エルシア様、エルシア様――!?」
(ごめんね……)
妹は変わっていなかった。どうやらとことん私の存在が気に食わないらしい。
これ以上私から何を奪おうというのだろう。
リリカが一体何をしようとしているのか。
同じ血を分けた実の妹のはずなのに、それが私にはちっともわからない。
こんな時なのに……私にはなんだかそれだけが無性に悲しく思えた。
「上手くいったようだな」
「ギーツ様、後はお願いします」
そして後ろから誰かの声が聞こえ、私は背負われどこかに運ばれてゆく。
意識が途切れそうになるころ、一人の女性のとても切迫した声が響くのを聞いた。
「プ、プリュムさん、一体どうしたのです! エルシア様はどこへ? エルシア様、エルシア様――!?」
(ごめんね……)
妹は変わっていなかった。どうやらとことん私の存在が気に食わないらしい。
これ以上私から何を奪おうというのだろう。
リリカが一体何をしようとしているのか。
同じ血を分けた実の妹のはずなのに、それが私にはちっともわからない。
こんな時なのに……私にはなんだかそれだけが無性に悲しく思えた。