私たちが何者かに襲われてから一週間。

 結局、あの後彼らがどうなったのかはわからないままだ。そして、殿下にも最近はずっと会えていない。

 私は落ち込んだ気分を隠しきれないまま、今日も宮内医療棟で働いていた。

「あっ! あ~あ……」

 ――カシャン。

 手元から滑らせた薬瓶が地面に落ちて割れる。私はそれを見てなおさらがっかりする。

 こんな失敗、大聖堂で働いていた頃はしたことがない。貴重な薬を無駄にするなんて、薬師の端くれとしてあってはならないことだ。

 すぐにちりとりと箒を持ってきて割れた破片を片付けた後、床を濡らした薬を拭いていると、上から声がかかる。

「薬瓶でも落としたのか? 馬鹿め、気を抜いているからだ」