冗談めかして彼女は言った。もう言えることは尽くしたといった体で。
彼女はきっと私が断っても何も言うまい。きっと、何事もなかったかのように話を終えて送り出してくれるだろう。そんな気がして。
やらせて下さい――。
私はそう言おうとした……でも。
「……少しだけ、考えさせてください」
気が付くと、私はそう言って頭を下げていた。喉に何かが引っかかったように感じて。
セーウェルト王国が陽炎草の輸出を禁じていて、もし見つかれば大きな問題になってしまうとか、出会ったばかりの人にそれを委ねていいのか、とかそういうのではなくて。
彼女はきっと私が断っても何も言うまい。きっと、何事もなかったかのように話を終えて送り出してくれるだろう。そんな気がして。
やらせて下さい――。
私はそう言おうとした……でも。
「……少しだけ、考えさせてください」
気が付くと、私はそう言って頭を下げていた。喉に何かが引っかかったように感じて。
セーウェルト王国が陽炎草の輸出を禁じていて、もし見つかれば大きな問題になってしまうとか、出会ったばかりの人にそれを委ねていいのか、とかそういうのではなくて。



