なぜか、溺愛される1日を繰り返しています。

「ちょっと、なにがおかしいの?」

「だって、彩ちゃんは今日が2度めなんでしょ? それっていいなぁと思って」

「いいなぁ?」

「うん。だって、2日連続でデートしてるってことでしょ? 俺なら嬉しいなぁ」


のほほんと告げる知明にイライラしてくる。
普段はこういうのんびりしたところも好きなのだけれど、今回ばかりは気に触る。

こっちは本気で焦っているのに、緊張感がなさすぎる。


「どうして同じ日に戻ってきたのか考えなきゃ」

「それはそうだね? 彩ちゃんにとってのに昨日、なにかあった?」


質問されてジッと知明を見る。
見つめられた知明は照れて頬を赤くそめた。


「喧嘩した」


ボソッと呟くと知明には聞こえなかったようで「え? なに?」と、聞き返された。
彩はもう1度「喧嘩した」と、今度は聞こえるように伝えた。

その瞬間知明の動きが止まって大きな目が更に大きく見開かれた。