なぜか、溺愛される1日を繰り返しています。

☆☆☆

これは一体どういうことだろう。
家を出た時犬の散歩をしているおじさんとすれ違う。

電車に乗って待ち合わせ場所まで行く途中、前を歩く女性が足をひねってこけそうになる。
そのどれもが昨日見た光景だった。

呆然とした気持ちのまま知明との約束場所に到着すると、昨日と同じ格好ですでに知明は彩を待っていた。


「おはよう……」

「おはよう彩。今日はどうしたの? やけにぼーっとしてない?」


すぐに彩の変化に気がついて心配してくる。
そう、昨日もこんな感じだった。