「嫌! 私は、 高橋さんもミサさんも傷つけて……人殺しに……もう、 私……」
「落ち着くんだ! お前は人殺しでもなければ、 俺は何も変わらない!」
高橋さんが真剣な眼差しでこちらを見ながら、 私の両肩を押さえつけた。
その眼差しに思わず固まってしまった私を、 高橋さんは乱れた毛布を掛け直してくれて、 両手でそっと包み込みように私の右手を握った。
「いいか? 別れようと思った理由は、 お前が考えているそれとは違う。 さっきお前が言った事の正反対の事を、 俺は考えていた」
正反対の事?
「確かに、 ドナーの提供した骨髄に拒絶反応を起こしてしまった場合、 お前が思っているような……ミサの言っていた妹か弟を新たにという方法も、 あくまで1つの方法としてある。 しかし、 俺はそれを拒否した」
「何故ですか? それは……私が居たからじゃないんですか?」
だとしたら……私は……。
「そうじゃない。 そうじゃないんだ。 もし……俺にその気があったらとしたならば、 迷わず提供しただろう。 だが、 俺にはどうしてもそれは出来なかった。 だから、 もしHLAが適合しているのに万が一、 拒絶反応が起きたとしても、 俺は拒んだと思う」
嘘……でしょう? 何故?
「だが、 その拒んだ事によって人1人の命が左右されるんだとしたら。 それが、 人1人を死に追いやる事に繋がるんだとしたら。 その事を、 俺は一生背負って行かなければならないんだ」
高橋さん……。
「落ち着くんだ! お前は人殺しでもなければ、 俺は何も変わらない!」
高橋さんが真剣な眼差しでこちらを見ながら、 私の両肩を押さえつけた。
その眼差しに思わず固まってしまった私を、 高橋さんは乱れた毛布を掛け直してくれて、 両手でそっと包み込みように私の右手を握った。
「いいか? 別れようと思った理由は、 お前が考えているそれとは違う。 さっきお前が言った事の正反対の事を、 俺は考えていた」
正反対の事?
「確かに、 ドナーの提供した骨髄に拒絶反応を起こしてしまった場合、 お前が思っているような……ミサの言っていた妹か弟を新たにという方法も、 あくまで1つの方法としてある。 しかし、 俺はそれを拒否した」
「何故ですか? それは……私が居たからじゃないんですか?」
だとしたら……私は……。
「そうじゃない。 そうじゃないんだ。 もし……俺にその気があったらとしたならば、 迷わず提供しただろう。 だが、 俺にはどうしてもそれは出来なかった。 だから、 もしHLAが適合しているのに万が一、 拒絶反応が起きたとしても、 俺は拒んだと思う」
嘘……でしょう? 何故?
「だが、 その拒んだ事によって人1人の命が左右されるんだとしたら。 それが、 人1人を死に追いやる事に繋がるんだとしたら。 その事を、 俺は一生背負って行かなければならないんだ」
高橋さん……。


