講義が終わると、後ろから藤くんが近づいてきた。最近は足音だけで分かる。
「昨日、あの後も残ってたから今日来れないと思った」
彼は笑って言う。
昨日の飲み会、私が2次会まで参加してたからってことらしい。
「眠いー」
「ははっ、クマ酷っ」
そう言われて私は彼を睨みつける。
私と彼はちゃんと友達に進展していた。
「次英語だっけ」
「そうそう」
「じゃあ俺、生協でさっきの課題の本探しておこうか」
「いいの?助かるー」
教室を出て、休み時間の間に建物を移動する。藤くんは次は空きコマだからいつも生協へと向かっていた。
「そうだ、週末てつじさんの家で飲まないかって話来てるんだけど金子さん行かない?」
「てつじさん家かー帰れないよね」
「無理だろうねー、始まるのがてつじさんのバイト終わりだから遅いって言ってたし。来ない?」
「行こっかな、紗里も誘ってみる」
「おっけー」
渡り廊下と階段の分岐点、少し立ち止まって分かれた。
外は雨。
大粒の雨が地面にぶつかっていく。音だけが窓に遮断されて遠い。
「昨日、あの後も残ってたから今日来れないと思った」
彼は笑って言う。
昨日の飲み会、私が2次会まで参加してたからってことらしい。
「眠いー」
「ははっ、クマ酷っ」
そう言われて私は彼を睨みつける。
私と彼はちゃんと友達に進展していた。
「次英語だっけ」
「そうそう」
「じゃあ俺、生協でさっきの課題の本探しておこうか」
「いいの?助かるー」
教室を出て、休み時間の間に建物を移動する。藤くんは次は空きコマだからいつも生協へと向かっていた。
「そうだ、週末てつじさんの家で飲まないかって話来てるんだけど金子さん行かない?」
「てつじさん家かー帰れないよね」
「無理だろうねー、始まるのがてつじさんのバイト終わりだから遅いって言ってたし。来ない?」
「行こっかな、紗里も誘ってみる」
「おっけー」
渡り廊下と階段の分岐点、少し立ち止まって分かれた。
外は雨。
大粒の雨が地面にぶつかっていく。音だけが窓に遮断されて遠い。