先輩の愛に溺れながらずっと

え?

私のことを庇ってくれる人がいるなんて……


みんなの視線が声が聞こえた方へ向く。


頑張ってるように見える。そう言った人は



赤団団長の王高先輩だった………


「さっきから見てたんだけどね?
その子、踊れるようになりたいって思ってるように僕には見えるよ。
誰でも苦手なことはあるでしょ?
ただそれが花咲さんはダンスだったってだけ。
みんなで踊れるようになるように協力してせっかくなら楽しい練習にしない?
僕も協力するしね?」


王高先輩がたった一言、言っただけで険しい雰囲気が緩和されていく。


すごい。
王高先輩がみんなから信頼されて、尊敬されてるのが伝わってくる。


先輩達は申し訳なさそうな顔をして謝ってきた。

「ごめん花咲さん。ちょっと強く言い過ぎた。どこが分からないのか教えてくれる?」

「い、いえっ!私の覚えが悪いのがダメなんです!先輩達のせいではないです。
私はあのここのところが分かんなくて───」



それからは先輩達も優しく教えてくれて自然と少しずつ出来るようになってきたんだ───



一瞬で雰囲気を良くしてくれてこんな私を頑張ってるって言ってくれた王高先輩。

終わったら絶対にお礼を言おう。


そう決めて練習に励んだ。