先輩の愛に溺れながらずっと

あの告白してきた日から佐原くんは私に頻繁に喋りかけてくるようになった。


真葉と喋ってる時もしれっと会話に入ってきたり、真葉もそれを嫌がったりしないでおもしろがって歓迎してる。

そのたびにまた先輩が暴走しないか、勘違いされないかビクビクしてた。


佐原くんにもちゃんと告白の返事を返さなきゃと思っている。

「好きな人がいるからごめんなさい」
って。

気持ちに気づいてしまったからには、これ以上佐原くんを待たせるわけにはいかない。
だから体育祭が終わったら必ず返事をする。


そう決心して日常を過ごしている。

そして、体育祭が遂に明日になった今日。

今日も休憩時間にもはや恒例となっている3人でのおしゃべりをしていた。


「体育祭、花咲さんと宮野さんは何に出るの?」

「私、リレーと障害物とタイヤ引きだよ。」

「私は綱引きと障害物と長縄かな。」


真葉は走るのが速いからリレーとかいけるけど、私は運動も苦手だからなぁ。

………タイヤ引きも結構な戦いになるし。


「そうなんだ。俺は最後の学年対抗リレーのアンカーに出るよ。
だから花咲さん応援よろし ───「僕も出るけど。」