パーフェクトな君の弱点。




最初読んだ時の感想と言えば……いや、絶望的すぎない?だった。


雑誌から得た善くんのタイプの女性はわたしとはまるで違って、わたしに当てはまるところなんて一つもなかった。


かすりもしないわたしって……本当に善くんにからかわれているだけなのかも。


それなのに、本気で好きになっちゃったわたしって最高にバカすぎない?


絶対、善くんにもバカにされるよ。


なんて思っていたけど、当日になってようやく覚悟を決めた。


雑誌を参考に服も新しく買いに行ったし、メイクもいつもより濃い目にして、

髪型は……さすがに切る勇気はなかったから動画サイトで大人っぽくなるようにアレンジして、

前髪もご希望通りかきあげてわたしが今出せる最大級の大人の女性になってみた。


鏡に映る自分をじっと見つめる。


タイトな七分丈の黒のニットにネックレスをつけて、濃い目のスキニーを履いて、いつもとは違う髪型。


普段のわたしとはまるで違うっていうかなんか背伸びしてる感が否めないな。